新卒社会人1年目の日常 (12)

前回→https://gumondana.com/everyday-lifeofworkingpeople11

 社会人になり1週間が過ぎると、職場にいる環境にもだんだんと慣れてくる。と言っても、職場に仲いい人が出来たわけでも仕事が面白くなってきたわけでもない。

 誰とも喋らず、常に無の顔をしていることに、何のストレスも感じなくなってきたのだ。

 誰かに気を遣う必要がなく、逆に気楽で心地良さすら感じる。多少Mっ気のある僕的には放置プレイの一環として楽しんでいる節もある。

 思い返すと会社での日々は、本当に電話対応以外で表情筋を使うことがなく、無の顔から1ミリ単位で動くことはない。なんならマバタキすらしない。 

 出勤したときと全く同じ顔のまま、決められた退勤時間を待ち、決まった時間の電車で帰る。まるで、そのようにプログラムされた機械のように。
 もしかしたら僕は、ロボットなんじゃないかと再度強い不安に襲われた。

 怖くなった僕は、固まりかけていた右腕のカサブタを強引にひっぺがした。すると、大量のが出た。🩸🩸
 それは、ビックリするほど真っ赤であたたかい。こんなに綺麗で暖かいものが僕の身体を巡り巡っているんだ。あぁ、僕は生きている。人間なんだ。激痛が走る右腕をおさえながら声高く笑った。
 そんなことをしながら、決まった時間の電車でいつも通り帰った。

 家に着くと、両親と妹の「おかえり」という声とともに飼っているチワワが駆け寄ってきて、毎日お出迎えしてくれる。こいつらの支えになれるのなら、仕事って悪くないかもなと感じる唯一の時間だ。

 みんなで母親の絶品夕ご飯を輪になって囲う。チワワも一緒になって、僕の腕の血をペロペロと舐めていた。そこから変な菌が入って、次の日から大幅に体調を崩すことにはなるが、家族全員で過ごす幸せなひと時は仕事の疲れを癒やしてくれる。

 明日も仕事頑張るぞ、、。

4日目  完。

続き(コロナウイルスVS新入社員)→https://gumondana.com/everyday-newemployeevscorona

“新卒社会人1年目の日常 (12)” への2件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です